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All Races Review あの時の興奮をもう一度!・・・2001年


●フェデックス・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦
 ファイアストン・ファイアホーク500 5月17日〜19日





ホンダとトヨタが地元日本で1度も勝てないまま、4度目の開催を迎えることになったツインリンクもてぎ。前年に突如片バンク・ターボ・エンジンを予選に投入して度肝を抜き、レースでもあわや優勝かと思わせるほどの圧倒的な速さを見せたトヨタは、そのシステムをレースにも使用することを決断する(前年は予選のみ)。対するホンダは“もてぎスペック2”と呼ばれるスペシャル・バージョンを用意し、木曜日の初日からホンダ勢のドライバーが軒並みトップ・タイムを連発していった。


2万1千人の観客が集まった金曜日の予選で、ポール・ポジションは第2戦のロング・ビーチ以来2度目となるカストロネベスが獲得し、2番手はフランキッティ。ド・フェランが3番手、4番手がカナーンとホンダの4人が2列目までを独占する。一方のトヨタはジュンケイラが5番手で、トップ10には一台のみと振るわず。日本3連覇中のフォードは、シーズンの緒戦から4連続フロント・ローだったブラックが6番手に終る。ここまでの流れを見る限り、ホンダ勢有利で展開していたのは誰の目にも明らかであり、ホンダ陣営の中で“今度こそ”という期待は否応無しに高まっていった。





雨で順延となった前年と打って変り、見事に晴れ渡った決勝日。予定どおり午後12時30分にグリーン・フラッグが振られ、真っ先に飛び出したのはカストロネベスだった。その後方のターン2では、トヨタ勢最上位スタートのジュンケイラがスピン。そこへ同じトヨタ・エンジンを搭載するポイント・リーダー、予選12番手スタートのダ・マッタが接触して2台とも戦線離脱となる。エース格の2台が一度に姿を消し、トヨタ陣営はがっくりと肩を落とすことになった。前年の快進撃が嘘のようである。





これでより一層初勝利に近づいたはずのホンダ勢の中で、2番手のカナーンと3番手のフランキッティが50周目、トップのカストロネベスが翌51周目に1回目のピットを済ませる中、4番手からトップに浮上したブラックがカナーンより4周も多い54周目にピット・イン。この差がレース終盤のホンダ勢に、致命的な結果をもたらすことになるのである。





スムーズな路面でドライバーやマシンへのストレスが少ないもてぎは、毎年コーションが少なかった。この年もそうなることを予測したブラックのエンジニアは、最初から徹底的な燃費走行を指示。スタート後のトヨタ勢のクラッシュによって、3回のピットで走りきることが確実となったブラックは、燃費で苦しむホンダ勢を余裕でパスしてトップに浮上し、最後のピットもカストロネベスより4周後に済ませることに成功した。この差は決定的で、軽い車体で高いスピードを維持しながら4周多く走ったブラックは、当然、カストロネベスよりも4周分少ない燃料を補給するだけで良く、早いピット作業が可能となる。チーム・レイホールの作戦は見事に決まった。


最後のピットが行われた150周目付近でコーションが出れば、全員が同時に入ってブラックの燃費作戦は失敗に終ったであろう。それだけにホンダはコーションが欲しかったはずだが、自分達が造ったもてぎは、あまりにも走りやすかった。燃費がきついカストロネベスは最後まで走りきるのがやっとで、ブラックは栄光のゴールに向けてラスト・スパート。念願のCART初優勝を達成してポイント・リーダーに躍進し、同時にフォードが日本4連覇を達成したのである。


●(104kb-pdf)フェデックス・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦 ファイアストン・ファイアホーク500 決勝結果





●優勝したケニー・ブラック(フォード/ローラ/ファイアストン)のコメント
「優勝できてやっと肩の荷が下りた感じだ。今日はクルマの調子も良く、フォード・エンジンの燃費も良かったから、トニー(カナーン)やエリオ(カストロネベス)とエキサイティングなレースをすることができたね。すべてがパーフェクトで、イエローが少なかったから作戦もバッチリ。もうこれで初優勝のプレッシャーもなくなり、チェッカーの瞬間は思わず“Finally”って叫んだよ」


●日本人ドライバーの挑戦
2001年は2年目の中野に加え、前年にフォーミュラ・ニッポンで圧倒的な強さを見せた高木虎之介が出場した。予選13位を獲得した中野は、このレースに投入された“もてぎスペック2”というスペシャル・ホンダ・エンジンを駆り、一時4位を走行。地元レースで日本人初の表彰台が期待されたが、エア・ジャッキのトラブルに見舞われて後退してしまう。それでも8位入賞でレースを終え、自己ベスト。もてぎでの日本人ドライバー最上位記録を更新した。ウォーカー・レーシングから出走したルーキーの高木は、アクセルが戻らなくなるトラブルを解消できず、51周目にリタイアを余儀なくされた。





中野信治(ホンダ/レイナード/ファイアストン)のコメント:
「8位という結果には満足していないが、勝てる速さを確認できたのは収穫だった。ピットでタイムロスをするなど、細かいミスもあったが、それを除けば問題は無かったと思います。最後のイエローが無ければ、前のクルマ2台がピットインして僕も順位を6位に上げていたはずです。そういう意味でも、予選といい、ついていないレースになりましたね」





高木虎之介(トヨタ/レイナード/ファイアストン)のコメント:
「突然アクセルが戻らなくなってしまい、ピット・インしてアクセル・リンケージなどをチェックしたが再び同じ症状が出た。2回ほど壁に接触しそうになったよ」


●プレイバック2001年〜シーズン・レビュー
21世紀最初のシーズンとなる2001年はCART史上最大の21レースがスケジュールされ、もてぎは前年と同じく5月開催の第5戦となった。CARTの公式戦としては史上初めてヨーロッパ・ラウンドが加わったほか、メキシコでの開催が復活。世界7カ国を転戦するワールド・シリーズの様相をさらに強めた。


一方でブラジルのレースが財政難で突如シリーズから外れ、第3戦のテキサスは走行中のGフォースが与えるドライバーへ影響が大きいため、レースの2時間前にキャンセルする事態が起きる。さらにシーズン中盤のポップ・オフ・バルブ騒動や、エンジン規定をめぐってメーカーと対立するなど、運営側のミスが目立ったほか、9月11日の同時多発テロによるスポンサー離れや、ザナルディの両足切断のアクシデントが起こるなど、かつてないほどの厳しいシーズンとなった。


シーズン前から話題になっていたとおり、マイケル・アンドレッティが長年にわたって在籍していたニューマン/ハースを離れ、レイナード/ホンダを使うチーム・グリーンへ。マイケルが離れたニューマン/ハースはトヨタ・エンジンを獲得し、ドライバーにクリスチアーノ・ダ・マッタを起用した。


この年からF1に参戦するファン・モントーヤが抜けたチップ・ガナッシは、前年に国際F3000で活躍したブルーノ・ジュンケイラと、ニコラ・ミナシアンのルーキー二人を大抜擢。2年ぶりにチャンプ・カーにカムバックしたアレックス・ザナルディは、ホンダ・エンジンを搭載するモー・ナン・レーシングと契約した。アドリアン・フェルナンデスは自らチームを興して中野信治を起用。この年デビューした高木虎之介は、トヨタ・エンジンに変更したウォーカー・レーシングから参戦した。


シーズンはホンダ/レイナードのペンスキー勢と、フォード/ローラのチーム・レイホールを駆るケニー・ブラックが熾烈なタイトル争いを繰り広げることになった。前年にCARTデビューを飾ったブラックは、第4戦もてぎでキャリア初勝利を飾り、ローラの相性がよいオーバル・コースで勝ち星を重ねていく。一方、エリオ・カストロネベスとジル・ド・フェランの布陣で挑むペンスキーは、レイナードが得意とするロード・コースで優勝して対抗した。


第5戦からポイント・リーダーとなったブラックだが、チームメイトのマックス・パピスとの2度にわたる接触リタイアや、ローラの相性が悪いロード・コースでの取りこぼしが目立ち、第14戦でリーダーの座を奪われてしまう。第15戦ドイツは得意のオーバルで優勝を飾り、再びリーダーに立つが、第17戦イギリス、第18戦ヒューストンでド・フェランに2連勝を許し、またもリーダーから陥落。第19戦ラグナ・セカのアクシデントでリタイヤを喫してタイトル獲得は絶望的に。第20戦のオーストラリアでド・フェランが4位に入ったことで、ド・フェランのタイトルが決定した。ド・フェランは昨年と同様、確実にポイントを積み重ね、わずか2勝でタイトルを獲得している。


●(14kb-pdf)フェデックス・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦 ファイアストン・ファイアホーク500 出場者リスト


●2001年トピック

ザナルディの命を救ったCARTセーフティ・チーム
ドイツでザナルディを襲った突然のアクシデント。わずか40秒後に現場へ駆けつけたCARTセーフティ・チームの専属医、テリー・トラメルとスティーブ・オルビーの二人の医師は「まるで対人地雷にあったような状態だった」とその様子を説明する。インディアナポリスの整形外科医で、過去20年間に渡って多くのドライバーを救ってきたトラメルは、両足の大動脈が破裂しているのを見てすぐに止血が必要だと判断。腰に巻いてあるベルトを代用してザナルディの足をきつく縛ったが、すでに70%もの血液が流れ出たあとだった。


一方、CARTの医療責任者で、マイアミ大学病院の医師でもあるオルビーは、ドレスデン市内の病院ではなく、130キロ先のベルリンにある世界でも有数な外傷病院がベストだと判断。ザナルディはコース内のメディカル・センターに寄らず、そのままヘリコプターに乗せられてすぐに離陸した。「このあとの30分間が、なにが起こるか解らない一番厳しい状況だった」とオルビーは緊迫した状況を振り返る。「病院の集中治療室のドクターから電話をもらい、『あと10分遅かったら助からなかった』と聞いたときは、どんなにほっとしたことか」


やっと5日後に目を覚ましたザナルディは、「まだあの時のビデオを見る気にはなれないけど、これだけは言えるよ。僕の命を救ってくれた二人の医師と、セーフティ・チームのクルーたちに心からありがとうと言いたい。彼らは僕の命の恩人で、いくら感謝しても足りない。これからまた、妻とともに息子の成長を見守ることができる僕は、ほんとうに幸せだ」と語り、世界中のCARTファンが歓喜する。


ザナルディをはじめ、数多くのドライバーを救ってきたCARTセーフティ・チームが発足したのは1981年のこと。それ以前に発生したアクシデントから、専門の救急システムの必要性を痛感していたオルビー医師や、当時の競技長で、かつてドライバーとして活躍していたウォーリー・ダーレンバックらが中心となって発足。数多くの経験を持ち、最新医療にも詳しい現役の専門医と、救急救命士や消防士から選りすぐられた40名の精鋭で構成されている。


「我々はアクシデントに遭ったドライバーを、なんとしてでも救わなければならない」とダーレンバック。「レースを良く知る最高のスタッフがいるのは、ドライバーにとってとても頼もしいことだ。万が一クラッシュした時でも、普段から良く知るスタッフが駆けつけてくれるだけで、ドライバーはかなり安心するものだ」


現場に駆けつける緊急用トラックは専用のモデファイが施され、海外を含むすべてのレースに運ばれる。また、CARTは大型トレーラーを改造したメディカル・トレーラーも所有し、この車両は北米大陸のすべてのレースに同行。緊急医療システムがないストリート・コースでも、万全の体制を敷く。セーフティ・チームはもちろんのこと、CARTを愛し、情熱的で献身的な多くの専門スタッフによって、世界最速のレースは支えられているのだ。


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