


『 HRE 』、トップを快走するも初優勝ならず!!
<Vertex Sports>
<2008.8.9 テネシー州ナッシュビル>
現地9日、ARCA/RE MAXシリーズ第14戦 『 TOYOTA ARCA 150 』の決勝レースが開催され、『 HATTORIRACING ENTERPRISES 』 の CarNo.01 AISIN TOYOTA をドライブする Sean Caisse は94周にわたりトップを快走するも、終盤クラッシュに巻き込まれ16位という残念な結果に終わった。
『TOYOTA ARCA 150』 が開催される Nashville Superspeedway は1周が1.33マイルの三角形にも似たオーバルコース。 サーキットがあるナッシュビルは、“アメリカの音楽の町” として知られカントリー&ウエスタン・ミュージックのメッカでもある。
TOYOTA のテネシー工場から近いこともあり、冠スポンサーとなり 『 TOYOTA ARCA 150 』
として開催された。
また TOYOTA は、北米現地従業員のモチベーションアップを目的に、従業員とその家族など7,000人を招待するという一大イベントとなった。
【公式練習】
現地時間8日、午後1:30から始まった練習走行で、CarNo.01 AISIN TOYOTA をドライブする Sean Caisseは、マシンチェックや燃費、タイヤの消耗チェックなど順調にメニューを消化、トップタイムを記録して走行を終えた。
【公式予選】
現地時間9日、午前10:30から予選が行われ、7番目にタイムアタックしたSean Caisseのドライブする CarNo.01AISIN TOYOTA は 29.557秒のタイムを記録し、2位のポジションを獲得した。
【決勝レース】
現地時間9日、午後3:30、150マイル(113周)の決勝レースがスタートを切る。 Nashville Superspeedway は路面の舗装がアスファルトではなくコンクリートなのが特徴で、スタート当初は路面が非常に滑りやすいがレースが進み路面にラバーグリップが乗るレース後半は急激にタイヤのグリップが良くなるという特殊なサーキットでもある。
『 HRE 』 の CarNo.01 AISIN TOYOTA はマシンバランスも良く、タイヤに優しいクルマに仕上がっているため、右側(外側)の2本だけタイヤ交換し1回のピットストップで済ませる作戦だ。
2番手からスタートした Sean Caisse は好スタートを切り、ターン1の進入でトップに立つと順調に周回を重ねる。
しかし、40周を過ぎたあたりから前輪ブレーキの磨耗が進みペースが落ち始め、2番手を走行するNo.16のJustin Allgaier と激しいトップ争いを繰り広げるが、ついに46周目2番手に順位を下げる。
50周目に出されたイエローコーションで上位は全車ピットインをするが、『 HRE 』 チームのクルー達は完璧な作業で CarNo.01 AISIN TOYOTA の Sean Caisse をトップでコースに復帰させる。
その後 Sean Caisse は、チームからの指示によりブレーキバランスを後輪重視に変更するなど出来る限りの対応でトップを維持し、レースも終盤に差し掛かりこのまま逃げ切れるかに場内の注目が集まる。
しかし、97周を過ぎたあたりから上位の順位は目まぐるしく入れ替わり、トップ3はサイドバイサイドの戦いを繰り広げるが、最終ラップのターン3で2台が接触!それに巻き込まれるようにアウト側にいた CarNo.01 AISIN TOYOTAの Sean Caisse はウォールに弾き飛ばされその場でレースが終了した。
今回も117周のレースのうち94周にわたりトップを走りレースをコントロールしていたCarNo.01 AISIN TOYOTAの Sean Caisse であったが、チーム初優勝は次戦以降に持ち越しとなった。
チームオーナーコメント ( Shigeaki Hattori )
残念ながらこのレースは Sean Caisse の良い所と弱い所がすべて出たと思います。 中盤、マシンにトラブルが出た時に、少し後方に下がりセーブして後半に勝負を掛ければ勝てていた可能性もありましたが、レースの組み立てはこれからの彼の課題だと思います。このレースは今までよりマシンの仕上がりも良く、勝てるチャンスがかなりあったのでとても残念ですが、彼の将来を考えると今回得たものはとても大きかったのではないかと思います。本当に勝てそうで勝てないのでとてもフラストレーションが溜まりますが、これもドライバーを育てる為には必要な事だと気持ちを切り替えて次のレースに向けて全力を尽くします。
ドライバーコメント ( Sean Caisse )
マシンの仕上がりが最高だったので、勝てなかった事にとても失望していると同時にチームに対し申し訳ない気持ちでいっぱいです。 今思うと、チームからの指示通りペースをセーブして後半に勝負を掛けていれば勝てていた可能性もありましたが、その時はレースに集中するあまり冷静になれませんでした。 しかし、このレースで勉強した事はとても大きかったので、それを生かし次のレースでは必ず勝ちたいです。
