imgsp
imgsp
imgsp
2010/02/19  7:03 pm

奇抜なデルタウイングのシャシーだけど・・・


いよいよ来週はバーバー・モータースポーツ・パークでIZODインディカー・シリーズ(IICS)の合同テストが行われます。今シーズン戦うことが決まっているドライバーが、初めてコースに勢揃いすることになりますね。まだフル参戦のシートが確定していないドライバーは、きっと今週が修羅場なのではないでしょうか。
 
僕はちょうどインディ500の営業活動で日本に戻ってきているのですが、今日は雪が降っていて東京は寒い! しかしそんな寒さを吹き飛ばすような、日本のモータースポーツ・ファンにとってホットなニュースが飛び込んできました。佐藤琢磨選手がインディカーに参戦することが発表されたのです!
 
琢磨選手は日本での人気も高いので、IICSの日本での人気向上に繋がると期待しています。その反面、動向が気になるヒデキですが、本人はすでにアメリカに戻り、着々と準備を進めているみたいです。来週のテストまでには発表を期待したいところですね! ヒデキもがんばれ!!
 
さて、今回のコラムでは最近話題となっている2012年以降のIICSで使用されるマシンのコンセプトや、シリーズへのシャシー提供を狙う4社のマシンについて、各社が発表しているデザインに基づいて僕の考えを書きたいと思います。
 
ご存知のとおり、インディカーはF1と違って毎シーズン新しいシャシーが誕生するわけではありません。現在使用しているシャシーは、僕がデビューした2003年に登場。このシャシーは2011年まで9年間も使うことになるので、さすがに次のシャシーに関しては、かなりモダンなルックスが求められます。それは2012年にモダンと思えるものではなくて、そこから10年経ってもカッコ良いマシンでないと。要するにモダンというよりも、未来的なデザインに仕上げないといけないのです。
 
今回新しく選ばれることになる車体メーカーへは、シリーズから様々なルールとコンセプトに適合する必要項目が与えられました。まず一番重要なポイントとしては、安全なマシンを作ることです。特にオーバル・レースでは350km/hオーバーで常に戦っているので、壁にぶつかって大破してもドライバーが安全であることが最優先されます。
 
その次に重要なポイントとしては、コストパフォーマンスが良いことです。クルマに付属するパーツの数を減らし、マシンの値段を下げることによってチームの負担を減らすと同時に、新規参戦を検討中のチームにも初期コストを低くすることができれば、より多くの参戦台数を確保することが可能です。
 
その他にも新シャシーはアメリカ製で、できればインディアナ州で生産されることとあり、地元の産業を活性化させたいという狙いが見えます。デザイン面ではタービュランスにあまり影響されず、軽量化してさらに空気抵抗が少ないモダンなデザインでありながら、環境保護も考慮されていることが必要条件となっています。
 
それでは具体的に4社のデザインを分析してみましょう。現在IICSにシャシーを提供しているダラーラ社と、以前CART時代に戦っていたローラ社とスイフト社に関しては、チャンプカーのような雰囲気の現実性の高いモダンなデザインを提案。
 
●Dallara

●Lola

●Swift

 
さらに、未来をイメージさせるコンセプト・マシンといった複数のデザイン案が発表されました。
 
●Dallara


●Swift

 
現在使用されているダラーラのマシンは、まだIICSがオーバルだけで戦っている時にデザインされていたので、ロードや市街地に適したマシンだとは言えません。そこで、すでに様々なシャシーを開発してきた実績のある3社としては、ロード/ストリートとオーバルの両方のコースで対応できることを考慮した結果、かつてのチャンプカー的なルックスになったのだと考えられます。
 
4社の中でもっとも斬新なのが、デルタウイング。長年チップ・ガナッシ・レーシングの開発エンジニアをしていて、元ローラのチーフ・デザイナーだったベン・ボールビーがデザインと開発を担当し、衝撃的なマシンを発表しましたね。シカゴ・オートショーで画像が公開された時は、僕自身もマシンを見て“えっ・・・?!?”って驚きましたよ。
 
●DeltaWing


 
フロント・ウイングは無く、フォルムはまるでジェット機のようなデザイン。フロント・タイヤのトレッド(幅)は現在のマシンよりも24インチ(約610mm)狭くなり、リア・タイヤのトレッドは70インチ(1,778mm)も広がると記されています。マシンのデザインとスペックを見る限りでは非現実的・・・、というかこれをフォーミュラ・カーと呼べるのかどうか、疑問を抱いてしまうほどです。
 
ロング・ビーチの最終コーナーのようなタイトな市街地コースのヘアピンを、曲がりきれるのか少し心配ですよね。そのような指摘があったからかどうか、ロング・ビーチのシミュレーション映像も出てきました(↓)。考えようによっては、確かにフロントのトレッドを狭くすればマシンの操作を難しくさせることになり、ドライバーの技量がもっと問われるマシンになるというコンセプトはおもしろと思います。
 

 
デルタウイング社が行ったシミュレーションでは、今の650馬力の約半分のエンジン出力で同じスピードに到達することができ、加速力は空気抵抗が少ない分、今のマシンよりも速くなると言っています。マシンのパーツ数を減らしてコストも下げ、エンジン込みのパッケージで$600,000前後での販売を目標としているそうです。
 
ただしデルタウイング社としては、このマシンはあくまでもコンセプトであり、シャシーのデザインを提供するだけで車体メーカーを目指しているわけではないとコメント。最終的にはデザインのパテントを売るという形になるのでしょう。シリーズがデザインをデルタウイングに委託し、そのデザインに基づいて各車体メーカーが独自に開発したマシンをチームに売るというシステムになることも考えられます。
 
IICSとしては、車体のデザインとともに将来のエンジン仕様を決断するタイミングでもあります。デルタウイングのコンセプトでは300馬力前後のエンジンで参戦ができるということで、多くのメーカーが参入できるチャンスになると言えるかもしれません。当然シャシー・メーカーもエンジンの仕様(重量やパワー)にあわせてバランスをとったマシンを作り上げないといけないので、シリーズはエンジンのルールを早急に決断したいところです。
 
このように様々なコンセプトを持ったシャシーが公表されましたが、みなさんが気に入ったデザインのマシンはありましたか? ちなみに僕はデザイン的には最後に発表されたローラのデザインが、一番現実性が高くてカッコ良いなと思いました。
 

 
しかし今のインディに必要なシャシーは、NASCARやF1には無い要素を取り入れることで、アメリカン・モータースポーツの良さを引き出す魅力あるルックスと内容を兼ね備えたものにしなければならないと思います。コスト削減を考えるとワンメークでなければ難しいのですが、個人的には複数のエンジン・メーカーや車体メーカーが関わることによって、レースは活気づくと信じています。
 
そうなるとやはり、デルタウイングがデザインを担当し、その他の車体メーカーは提案されたデザインに基づいてシャシーを製作。チームが様々なシャシー/エンジン・パッケージを選ぶことができるようになる仕組みだと、おもしろくなるのではないでしょうか?
 
まだ再来年のこととは言っても、車体メーカーからすると全チームにシャシーを開幕戦までに提供するのには、12〜18ヶ月の準備期間が必要とされます。そうなるとシリーズもゆっくり考えている時間はなさそうですね。
 
たとえどんなデザインになったとしても、今のインディカーらしいサイド・バイ・サイドのレースが繰り広げられるマシンになって欲しいと、ドライバーとしては願うばかりです。



imgsp
NewsWiretitlesp
Danilo Petrucci ruled out of MotoGP opener by hand injury issues   <<AUTOSPORT.com ( )
MSR's Olivier Pla on pole in all-Ligier Sebring 12 Hours front row   <<AUTOSPORT.com ( )
Ducati stays on top in MotoGP Qatar FP3 with Andrea Iannone   <<AUTOSPORT.com ( )
Four Formula E manufacturers considering battery supply tender   <<AUTOSPORT.com ( )
Andrea Iannone fastest for Ducati in MotoGP Qatar second practice   <<AUTOSPORT.com ( )
Live gaming championship for fans to accompany Formula E races   <<AUTOSPORT.com ( )
Haas fears it could 'mess something up' on F1 debut in Australian GP   <<AUTOSPORT.com ( )
Gronholm plays down expectations on son's World Rallycross season   <<AUTOSPORT.com ( )
McLaren in 'better position than most' after first F1 practice day   <<AUTOSPORT.com ( )
Renault's F1 engine development token spend irrelevant   <<AUTOSPORT.com ( )
Nico Rosberg apologises to Mercedes for Melbourne practice crash   <<AUTOSPORT.com ( )
Formula 1 radio rules clampdown is bad for fans - Red Bull's Horner   <<AUTOSPORT.com ( )
Alex de Angelis has further surgery related to 2015 MotoGP crash   <<AUTOSPORT.com ( )
Spares shortages limited F1 teams' Australian GP practice running   <<AUTOSPORT.com ( )
Mercedes reshuffles Rosberg and Hamilton's crews for F1 2016   <<AUTOSPORT.com ( )