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2010/04/25  3:29 am

2010インディ500予選方式徹底解説!!


開幕から続いたストリート&ロード・コースでの4連戦も、先週末のロング・ビーチでひとまず終了、次戦のカンザスからはオーバル4連戦となります。特に来週末のカンザスは、インディ500前におこなわれる唯一のオーバル・レースなので、各チームはオフ・シーズンの間に開発したパーツやデータを初めて実戦に投入。どんなレース展開になるのか、今から楽しみですね! 最初の4戦では少し元気のなかったチップ・ガナッシ勢も、得意の1.5マイル・オーバルで巻き返してくるでしょう。
 
カンザスのレースが終わるとチームはインディアナポリスに戻り、早速インディ500の準備に取りかかります。全員がこの5月を“Month of May”と呼んでいて、ほんとうに年に一度のお祭りのようなものです! なにしろ1911年から開催して今年で100年目ですからね。インディ育ちのチーム・スタッフはこのインディ500で優勝することをずっと夢見て働いているだけに、5月に入るとチームも含めた街全体の緊張感がじわじわと高まっていくんですよ!
 

 
というわけで今回のコラムでは、今年からレース期間や予選方式が大きく変更された2010年のインディ500について、ご紹介したいと思います。
 
まず“Month of May”と言われるように、以前まではルーキー・テストも含めて約1ヶ月を通して行なわれるレース・イベントだったのが、今年からは2週間+2日(ルーキー・テスト)で戦うイベントに変更されました。伝統よりも経費削減を重視することになったわけですが、レースが2週間に短縮されると、チームの戦略やテスト・スケジュールが大幅に変わってきます。その理由としては、今まで最初の週を予選に向けたセット・アップに専念し、2週目からレース・セットに集中するというプログラムで戦ってきたのが、今年は走行初日から予選用と決勝用の同時進行でプログラムを進めなくてはならなくなりました。
 

 
他のオーバルのレースと違って、インディ500の予選セット・アップはレースで使用するマシン・セットと大きく異なるため、同時に様々なセッティングを試すことができる複数台数のチームの方が有利だと言えます。実際に僕が2004年にレイホール・レターマン・レーシングから参戦し、チームメートだったバディ・ライスが優勝した時は、最初の週に僕とバディが予選セットを開発してビトー・メイラはずっとレース・セットに専念していました。お互いのデータを共有することによって素晴らしいマシンができあがり、予選ではバディがポールを獲得。レースでもバディが勝利し、3台ともトップ10でゴールすることができたのです。
 

 
インディ500の予選では極限までマシンのダウンフォースを減らすので、足回りのセッティングや細かいバランスをしっかり取らないと、スピードは出せません(オーバルの場合、ロード&ストリートと違ってタイムではなく、スピードを競います)。ダウンフォースが少ない=ドライバーは安定感のないマシンを操らなくてはならないので、ずっと全開で走る4ラップの間はものすごく緊張します! ある意味、インディ500の予選はチームやドライバーにとってもう一つの“レース”であり、今年からレース同様全員にポイントが与えられることになりました。フル参戦するドライバーにとっては、確実に上位を狙わなくてはならないシステムになったと言えますね。
 

 
レース・スケジュールが1週間短縮されたことで4日間あった予選も2日間となり、予選方式も大きく変更されました。これまでと同じくポール・デーとバンプ・デーがあり、4ラップの平均速度で順位が争われるという点や、33グリッドを決めるといった基本的な部分は変わりません。予選方式で大きく異なる部分としては、ポール・デーの仕組みです。今までは11時から18時までの間に予選を走り、最も速い平均速度を記録したドライバーがポール・ポジションを獲得していたのですが、今年からはロード&ストリート・コースで行なわれている“ファスト・シックス”のような予選方式が組み込まれまたのです。
 

 
では新しくなったポール・デーを簡単に説明しましょう。11時から16時までは去年と同様、全車が3回ずつアテンプト(予選に出走することをアテンプトと呼びます)することができます。16時の時点で1〜24位までのドライバーがレースに出走する権利を得ることができ、さらに上位9台はポール・ポジションを含めた9位までのグリッドを決めるために、次の予選ステージへ進出します。
 

 
これまでは自分のスピードがトップ5に入るようなものでない限り、ポールを狙うことは難しかったので、ポール・デーに再びアテンプトするようなことはほとんどありませんでした。その理由としては、再アテンプトすることによって前回の記録は取り消されるので、順位を落としたり、さらにはクラッシュしたりするリスクがあったからです。
 
このような予選方式の変更によって、16時まではトップ9に入るための争いと24位以内に入るための争いが同時に展開するので、ほぼ全ドライバーやチームが関わるドラマが生まれることになるでしょう。去年までのポール・デーはひととおり全車がアテンプトを終えると、コンディションが良くなる夕方までは特に動きが無かったのに対して、今年からは一日を通してドライバーがアテンプトをすることになりそうです。見ている方としては、ずっと目が離せない状況になりますね。
 

 
16時の時点でトップ9のスピードを記録したドライバーは、16時半から18時までの間にアタックしてポールを狙いにいきます。この90分の間に2回アテンプトすることができるので、各ドライバーはギリギリのところまでダウンフォースを減らして争うことになるでしょう。インディアナポリスでは17時を過ぎると気温が下がり、風も落ち着いてコース・コンディションが良くなることが多いことから、最後の1時間を“ハッピー・アワー”と言ってほとんどのマシンの平均スピードがアップ。18時が近づくにつれ、誰が最後にポールを取るのか、まったく予想できないエキサイトな内容になると予想されます。
 

 
ちなみに、今までポール・ポジションを獲得した時の賞金は$100,000でしたが、今年から$175,000まで上がりました。インディ500以外のレースでの優勝金額の、およそ2戦分と同等の金額なので、チームやドライバーが多少無理をしてでもポールを狙う気持ちがわかりますよね!?!(笑)
 

 
ポール・デーが終わると、今度は翌日にバンプ・デーが行なわれます。バンプ・デーの流れは去年までと大きく変わりませんが、最初に25〜33番グリッドを決めるアテンプトが行われ、全33台の暫定グリッドがいったん決まった時点で“バンピング”が開始されます。グリッドの位置に関わらず、最も遅い平均スピードを記録しているマシンは“オン・ザ・バブル”と呼ばれ、アテンプトしたマシンが“オン・ザ・バブル”のスピードを上回ると暫定グリッド最下位(33位)に入り、“オン・ザ・バブル”にいたマシンはグリッドから弾かれて(バンプ・アウト)しまいます。常にグリッドで一番遅いマシンが“オン・ザ・バブル”となるので、終了後32位のドライバーが記録したスピードが、33位のマシンよりも遅い場合もあるということです。
 

 
例えば、去年のようにバンプ・デーの方がポール・デーよりもコンディションがはるかに良い場合は、前日に24位で予選を通過したドライバーも油断は禁物。いや、もしかしたら今年のレベルを見る限り、15位以下のドライバー全員が最後まで安心することができないほど、スリリングな予選になるのではないかと思います。バンプ・デーでも3回のアテンプトができるので、グリッド中盤以下にいるドライバーは、常にアテンプトできるよう準備をしておかなくてはならないでしょう。
 
一昨年の予選では、僕自身も最後にバンプ・アウトされてしまった苦い思い出がありますが、昨年はアレックス・タグリアーニも最後に時間切れでアテンプトすることができなくなり、無念の予選落ちを喫したシーンがありました。幸いチームメートだったブルーノ・ジュンケイラがシートを譲ってくれたので、アレックスは決勝に参戦することができましたが、今年もバンプ・デーのクライマックスには同じようなドラマが起きるのは間違いないと思います。
 

 
もう何度も見ているというファンならともかく、少し複雑な予選方式なので、ちょっと難しかったかもしれません。シリーズもできるだけ伝統を維持しつつ、かなり悩んで決めた予選方式だと思うので、今から楽しみですね! でも、問題はもしポール・デーに雨が降ってしまうとオーバルは走れないので、せっかくのプランがオジャンになってしまう可能性が・・・。
 
5月のインディアナポリスは気候が不安定なのでちょっと心配ですが、ポール・デーは突風が吹き荒れてコンディションが最悪、逆にバンプ・デーは涼しくて快晴だったりすると、予選の2日間はものすごーーーくおもしろいことになります。もっとも乗っている方にとっては気が気じゃないというか、とんでもなく大変なんですが!?!(笑)
 

 
さて、僕自身はというと、今年もインディ500に参戦できるよう、まだ諦めずに活動を続けています。すでにほとんどのマシンはドライバーが確定してしまっているため、かなり難しい状況にはなっていますが、何が起きるかわからないので、現場に行ってスタンバイしておこうと思います。特に今年はルーキー・ドライバーが多く、そのヘルプとしていきなり乗ってくれと言われるようなこともあります。実際に2006年の時はそれでレースに出たんですよ。
 
インディ500の場合は予選を通過しても、決勝に出走できる権利があるのはドライバーじゃなくて、マシンにあります。要するに、予選を通過したマシンでないと決勝を走ることができないので、予選通過が困難な経験不足のドライバーの代わりとして、予選を通過させるためのドライバーを起用するチームが出てくる可能性もあるのです。
 
ほんとうに最後まで何が起こるか解からないのがレースであり、僕も6回目のインディ500を目指して、今年もチャンスをつかめるよう現場での交渉も含めてがんばります! みなさん、今年も応援よろしくお願いします!!!



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