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2011/06/11  9:17 am

Takuとヒルデブランドのアクシデントで見えたスポッターの重要性


1911年に始まり、今年で100周年を迎えたインディ500。決勝ウィーク・エンドには歴代ドライバーが150人以上集まり、盛大な撮影会も行われ、あらためてインディ500の伝統と歴史の素晴らしさを体験しました。レースのエンディングも100周年大会として記憶に残るほどのドラマティックな展開で、会場のファンも大盛り上がりでしたね!
  
途中まではガナッシの二人が好調だったので、僕自身は最後のさいごにスコット・ディクソンかダリオ・フランキッティの優勝かと思っていましたが、大どんでん返しになりました。今回のガナッシの敗因は燃費計算だと思うのですが、予選に続き決勝でも燃料の計算に泣かされるとは、強豪ガナッシらしくない結果です。
 

 
同時に、これまでと違って全然パっとしなかったのはペンスキー勢でした。ブリスコーがポール・デーにクラッシュして以来リズムを崩したのか、まったく活躍する場面が見られず、ペンスキーにとっても苦い100周年記念レースとなった気がします。
 

 
このようにトップ・チームが手こずる中で、チャンスを確実にモノにしていったのはサム・シュミットが率いるアレックス・タグリアーニ&タウンゼンド・ベル、そしてデータ共用をしていたブライアン・ハータ・オートスポーツから参戦していたダン・ウェルドンでした。
 

 
ダンはレースを通して常に上位を走っていたものの、実際にトップにたったのは最終ラップのラスト数メートルのみ! でも勝ちは勝ちで、インディ500の2勝目を達成です。彼は一緒にルーキーオブザイヤーを争ったライバルだったこともあり、ダンの優勝はとても嬉しく思いました。特に今年はフル参戦のシートを失い、スポットで勝ってくれたので、ほんとうに尊敬しています。Well done Dan! 
 
さて、今回のコラムではTakuのレース中のクラッシュの原因ともなった、スポッターについて書いてみたいと思います。その理由として、今回インディ500デビュー・ウィン目前まできていたJRヒルデブランドも、ターン3のスポッターがより正確な情報を出していたら、クラッシュせずにすんでいたのでは? という議論もあるからです。
 

 
以前もこのコラム(オーバルのスポッターって何をやる人?前編後編)で書きましたが、スポッターはドライバーにとって第3の目となる重要な役割を担うパートナーです。インディ・カーのサイド・ミラーでは確認できないブラインド・スポットに、他のマシンが居るかどうかを教えるだけでなく、マシンの接近スピードや、レース進行の情報も伝える場合があります。航空機のパイロットで言えば、まさに管制塔とのコミュニケーションと同じで、ドライバーはその情報を頼りに自分のレースを進めていくことになるのです。
 
インディ500はコースが大きいため、ターン1とターン3にスポッターが1人ずつ必要で、ドライバーとスポッター2人のタッグになります。スポッター・スタンドからはコースの半分しか見えないことから、反対側の部分で何が起きているかをもう一人のスポッターの無線を聴きながら把握し、自分の視野にマシンが入ってくるタイミングで交代するといったことを繰り返します。
 

 
今回ターン1を担当したTakuのスポッターは、僕が2003年と2007年に参戦した時にスポッターをしてくれた、ジョン・マーティンさんです。ジョンも70年代にはドライバーとしてインディ500に5回参戦したことがあるので、ドライバーの心理状況を良く理解できるスポッターだと言えます。
 
リタイヤの原因ともなってしまった情報量の少なさに関していうと、彼がインディに参戦していた当時は、スポッターそのものが存在していなかっただけに、自分の勘だけを頼りにしなければならないような時代でした。最低限必要な情報のみ提供し、ドライビングに集中できるように徹するというメンタリティーです。
 
今回、21周目にそのアクシデントは起きました。後方から追い上げてきたヒンチクリフが、ターン1でTakuのイン側に進入。実際に僕もその時の無線を聴いていたのですが、いきなり「イン・サイド」とジョンの声が聞こえて、突然イン側に入れなくなったTakuはそのままマーブル(タイヤカス)に乗ってコントロール不能となり、壁に接触してレースを終えることになったのです。
 

 
昨年、僕自身はTakuに対し、オーバー・テークされる際はこのように伝えていました。後続がどのような状況で迫っているのかを伝えるために「5 back(後続が5台分後ろにいる)、3 back(3台分後ろ)、right behind you(すぐ後ろ)」と連絡。パスされる際は内側ならLooking Inside(内側からきてるよ)、外側ならLooking Outside(外側からきてるよ)を繰り返し、周りに他のクルマがいなくなった時点で「clear」と明確に伝えます。
 
今回、これはまずいなーと思っていたことが、クラッシュの数周前に起こっていました。ジョンはいきなり「Clear」とだけ言って、Takuは後続に突然パスされてしまったのです。僕やチームがその瞬間を見ることができれば、すぐにジョンに情報の伝え方を変えるよう指示していたと思いますが、いったい何が起こったのかを把握する間もなく、アクシデントは起きてしまいました。
 
残念なことに、今年は雨で練習走行が少なくなってしまい、事前にジョンとのコミュニケーションを深められなかったことも、原因のひとつと言えるでしょう。基本的に運転しているのはドライバーなので、スポッターを100%頼ってはいけないというのが大前提としてあります。しかし情報量が少ない中で、きっと運転していたTaku自身は不安と同時に相当いら立っていたのではないでしょうか。
  

 
レース終盤はルーキーのJRヒルデブランドがトップに躍り出て、このまま優勝かと思いきや、最終ターンでまさかのクラッシュ。後から聞いた話ですが、ターン3にいたスポッターはJRに「ダンが後ろから来ているから、最後まで気を抜くな」と伝えていたようです。
 
総合的に見るとクラッシュの原因はJRの判断ミスですが、スポッターがもっと正確にダンの位置を伝えていれば、果たしてJRは同じ判断をしたかどうか。「ダンが後ろから来ているから、最後まで気を抜くなよ」と、「ダンはまだターン3に進入したところだから、無理をするなよ」ではドライバーの受け取り方が大きく異なります。
 

 
スポッターとして重要なのは、ドライバーがその時に必要とする情報を冷静かつ客観的に捉えて、タイミングよく伝えることだと思います。
 
ということで今週末は、ハイバンク・オーバルのテキサスでダブル・ヘッダーのレースが行なわれます。テキサスは常にサイド・バイ・サイドな状況でレースをするので、スポッターも大忙しになるでしょう。しかも30年ぶりとなる同日2レース開催。レースとレースの間の時間が短いので、1レース目のクラッシュは許されません。ある意味、スポッターにもプレッシャー大だったりして・・・!?!
 



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